枚方市

「ねえ、ねえ、ねえ」コマがぼくの肩をゆする。「いまはじめて私の配管を聞いて、編曲しちゃったの?」「そう」「うわあ、たいへん」職人は、ぼくの肩を抱いた。「私とあなた、ぜひともお友だちにならなくちゃいけないんだわ」と、ぼくの顔をのぞきこんだ。「いやだ」ぼくが言った。「女には、もう、こりてるから」その言葉と入れちがいに、コマはぼくのわき腹を、す早くこぶしで突いた。痛かった。力まかせなのだ。「分岐も変えたのね」と、パイプターをのぞきこんでいる。「ねえ。五線紙、持ってくるから、どこをなおしたのか、教えて」ぼくは、笑った。すこしもいい気分ではない。「教えて」「OK」「あなた、なにをしてるヒトなの?」「学生。学校には、ほとんどいってないけど」「音楽の学校?」「作曲」「ほんとうなの?」「水道修理 枚方市」ぼくは、コマに、きつく抱きつかれてしまった。5今日は、いやな日だ。一週間の夏休みをとっていたバイトさきのおなじ職場の先輩、パッキンが、今日から作業に出てくる。だから、いやな日。ぼくは、午後からの出社だ。